濡れ羽色男の夢

2010年04月26日

色にあふれた世界


引越しをしたのは昨年の5月末のことだ。
もう一年になろうとしている。恐ろしく早い。

10年以上住んだ古家を取り壊すといわれて、クルマで5分のところに新居を見つけた。川崎市宮前区。18で東京に出てもはや30年が経過したのだが、この川崎市に引っ越した当時は、ちょっと複雑な心境だったことを思い出す。
20代の頃は、とにかく「少しでも都心に近い場所」にいたかった。当時原宿にあった「モンクベリーズ」というディスコ(クラブなどという言葉はまだなかった時代だ)に入り浸っていた俺たちは、ほとんどが代々木公園からシモキタのあたりに住んでいた。
30代になると、あれほど楽しかったディスコ通いから足が遠のき、世田谷へ。そして数年後に川崎に引っ越したのだった。
都会の夜に未練は無かったけれど、多摩川を渡るというのは、「なかばトウキョウ人化」していた地方出身者にとって、都落ちとは言わないが、一抹の寂しさがあった。バイクが品川から川崎ナンバーになるのも、なんとなくサエない気分だった。

でもまんざら悪いことばかりではない。
築30年は優に超える古家の家賃は安く、駐車場と広い庭があり、マンションよりも居心地が良かった。
そこは、高尾山から横浜や多摩川に掛けて広がる「多摩丘陵地帯」の東の外れで、たっぷりと自然が残っていることに気が付いたのは、住み始めてずいぶん経ってからのことだ。
まぁいいか、くらいの気持ちで住み始めたこの家が妙に気に入り、上京以来2年、もしくは4年ごとに引越しを繰り返した俺だったが、結局10年以上住み続けてしまった。その間に結婚し、最後の4年は妻と二人で暮らした。

久々に引っ越した新居は横に大きな森があり、2階の書斎の窓からそれを見渡せる。エジプト2週間の旅から帰宅すると桜が満開で、家にいながら花見気分。そして桜が終わった今、たくさんの野の花がいっせいに咲き乱れている。

KICX0707KICX0708KICX0711

KICX0712KICX0713KICX0709

誰が植えたわけではない雑草。ただ通り過ぎてしまえば気にも止まらない足元に、ふと気づけば、さまざまな色があふれている。そう、春なのだ。ああ、世界って、美しいな。



shinikeda at 19:55│Comments(0)TrackBack(0) 日々雑感 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
濡れ羽色男の夢